「ベラミ」モーパッサン
悪漢小説です。「ベラミ」は「きれいなおじさん」という意味です。軍役を終えたが、さして取り柄のないベラミと名付けられた主人公は、友人に薦められて、新聞記者となります。その後、自分の美貌を武器に次々と女を踏み台にして出世していきます。出世のためなら、自分に尽くしてくれた女を巧みに裏切ることも、殴ることも厭いません。出世のための女遍歴の末に、情交のあった女の娘と結婚式を挙げ、社会的な地位も得たところで物語は終わります。まるで、ボディブローの連打でも食らったように、野心に満ちた冷血漢の力というものを見せつけられる小説です。
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