最近、NHKで、綱吉を名君と持ちあげている番組があった。わたしの言い方で言えば、人物民主主義もここまで来たかと、呆れたものだった。 学問には、いわゆる学会というものがあり、歴史という学問にも、歴史学会というものがあるそうである。しかしながら、こうした学会というものが、理系の学会は別にして、後世に残... 続きをみる
2019年7月のブログ記事
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さんざんな目に遭いたりし生なれどやはりそれでも生きたかりけり いきなりの野分現れ消え去りぬ ふたたびや花火大会延期せし
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確かなる神しろしめす中世にジャンヌ・ダルクは現れ出でたり 絶対に安らいでいた中世を今生つよく求むる我や 雀の子ぎっしり並ぶ屋根の縁
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運命と人は言えども運命を受け容れることいかに難きや 黄色けれど名は知らぬなり春の花 屋根の縁に雀ぎっしり列を成し <無季>
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カトリックに改心したヴェルレーヌの宗教的な秘儀というべきものを伝える名詩編です。訳者の河上徹太郎は小林秀雄の生涯を通した友人でした。河上はこの書を読み、カトリックに入信する決断をしたと言っています。詩中、ヴェルレーヌは、はげしく神を探し求めます。けれども、その彼の道は、神こそが、それを切り開いてき... 続きをみる
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日本の現代詩のアンソロジーです。編者が選んだ現代詩人たちから、特に編者の心に響いた現代詩を各々四、五編ずつ取り上げ、一冊に仕上げた書物です。およそ、選ばれた詩人たちのもっとも出来の良い詩群を手軽に読むことができるように工夫された感があり、日本の現代詩に興味のある人には、とても優れたアンソロジーにな... 続きをみる
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哀しみを弄ぶことなかれかしその悲しみや時代の悲しみ おぞましき事件起きたり梅雨末期 日枯れせし紫陽花雨に打たれけり
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モーパッサンの小説の登場人物は、どの人物を取り上げてみても、人間の血と体温を感じさせ、その人の顔や姿さえも、はっきりと分かるように書かれたもので、これは著者の想像力が、いかに並外れて力強く血肉を伴ったものであるかを思わせるものです。この小説は、ある娼家のなんでもないような出来事を取り扱ったものです... 続きをみる
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この小説は、やはり小説家である師匠のフローベルから絶賛されたと伝えられています。人の良い愛国心に溢れたフランス人の娼婦が、戦争状態にあるドイツ人の将校に辱められ、フランスの貴族からも指弾を受けるという話柄で、物語の最後に、ある男の口ずさむフランス国歌が、象徴的でさえあるとフローベルは誉めるのですが... 続きをみる
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悪漢小説です。「ベラミ」は「きれいなおじさん」という意味です。軍役を終えたが、さして取り柄のないベラミと名付けられた主人公は、友人に薦められて、新聞記者となります。その後、自分の美貌を武器に次々と女を踏み台にして出世していきます。出世のためなら、自分に尽くしてくれた女を巧みに裏切ることも、殴ること... 続きをみる
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弱兵を抱えた勇将と弱将を頂く勇兵とでは、どちらが信頼するに値するか、これは、有名な政治論であるが、無論、リーダーがしっかりとしていなければ、勝算のある戦いにはならない。 トップが英邁であることは、その国に多大な利益をもたらす。これは、どの国でも変わらないことのようで、例えば朝鮮では、李氏朝鮮の時代... 続きをみる
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何故か知らないが、わたしを含めた皆さんのプロフィール画像が、表示されなくなった。 わたしのブログだけで、起こっていることだろうか? それとも、みなさんにも同じ事が起こっているんだろうか?
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書きたいテーマは、色々あるんですが、文章をまとめるのがままならず、おまけに眠いので、今日は無理しないことにしました。 どうぞ、悪しからず。 梅雨半ば眠気に勝てぬ初老かな
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武家社会は、その名の通り、武士が世の中を支配した時代である。鎌倉時代から始まり、室町、戦国、安土桃山を経て、平和な江戸時代へと至り、その封建的な成熟を見たのは、ご存知のことと思う。 このことについて、わたしはよく思うのが、これは世界的に見ても、希有の出来事であって、国家というものの成熟という観点か... 続きをみる
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若者は、政治には無関心なもので、これは世界各国変わらない現象のようである。最近、香港でデモがあったが、政治的関心の強い若者が、政治をどうにかしようとすると、どうしても実力行使に出ることは、避けられないことのようである。 政治が残酷なものであることは、昔から変わらない。民主主義政体になったからと言っ... 続きをみる
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オーソリティ=権威は、元々、筆者を意味する言葉だったが、今はSNSの普及のお陰で、みんなが筆者となることが可能な時代となった。そうなると、現代は、何を権威として良いのか分からなくなってしまった時代と言っても良いだろう。 こういう時代は、我こそが権威だという人が多く現れるものでもあるし、また、過度に... 続きをみる
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梅雨だからというわけでもなく、ここ3,4ヶ月体調不良が続いていて、ブログの更新がままなりません。 お腹の具合が不良なんですが、お腹が不調だと頭の方にも良くない影響が出てくることを、改めて感じています。 ままならぬ腹の具合や梅雨半ば
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トランプやみんな吃驚中朝の引きしカードは吉か凶かは 夏なれど商業捕鯨再開す 韓国に一撃与う文月かな