シェイクスピアの四大悲劇と呼ばれるものに、ドストエフスキーの諸作品を照らし合わせることは、よく為されることであるが、改めて、ここで照合してみたい。 「ハムレット」は「罪と罰」、「リア王」は「白痴」、「マクベス」は「悪霊」、「オセロー」は「カラマーゾフの兄弟」という具合で、確かに、これで間違いないと... 続きをみる
教養のブログ記事
教養(ムラゴンブログ全体)-
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教養はクイズなるかや東大生自分と同じインテリ増やす 我ははたわが背姿を知らざりき背で語るなど思いも寄らぬ 春来やは幾度もこちらを見る乙女
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音楽、殊にクラシック音楽について語ろうとすると、音楽についての教養がどれくらいだとかという話になりがちなのが、かなしいところだと思っている。 もちろん、音楽的な教養がしっかりしていることは、慶賀なことではあろうが、調性とか、この音は何調の何音などの基本的な音楽知識はあっても、クラシック音楽などは、... 続きをみる
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書きことばと話しことばとでは、どちらが言語として優れているかという論が、文系の学生の間で盛んに話し合われたことがある。どう答えるかに拠って、その学生の教養の程度をも量ろうとする、一種、意地の悪い問いでもあった。 それなりの本を読んでいる学生は、話しことばと答え、また、われわれの時代は、それが正解と... 続きをみる
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未完に終わった井筒最晩年の著作です。井筒の教養は破格です。およそ考えられる限りの人文的教養を身につけた人と言って良く、その深さと広さは脅威と表現しても、大げさではないくらいです。その井筒が、最後に手がけたのが、中国成立説が有力な「大乗起信論」という仏典をめぐるこの論考であったことは、何か不思議の感... 続きをみる
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※体調はずいぶん回復しました。ご心配をお掛け致しました。 わたしは、気概の感じられる深い思考が好きである。難解な思考というのではない。ごく、当たり前な言葉を使っていながら、考えが、とても深く張り巡らされているような文章には、たいへん惹かれる。 小林秀雄や井筒俊彦のような人の文章が好きなのも、その理... 続きをみる