エッセイ 書きことばと話しことば
書きことばと話しことばとでは、どちらが言語として優れているかという論が、文系の学生の間で盛んに話し合われたことがある。どう答えるかに拠って、その学生の教養の程度をも量ろうとする、一種、意地の悪い問いでもあった。
それなりの本を読んでいる学生は、話しことばと答え、また、われわれの時代は、それが正解として通用した時代でもあったのだが、今、振り返ってみて、わたしもそのときに読み囓っていた本を参考にして、話しことばと答えた者として思うのだが、果たして、その正解と見做されていた話しことば優位としての論は、今の時代でも、揺らぐものではないのかということをかんがえてみたいのである。
結論から言えば、話しことばも書きことばも、どちらも言語として優劣はつけ難いというのが、わたしの言いたいところである。
だが、このことを実証するには、かなりの長文を必要とする主題である。機会があったら、挑戦してみたいが、今は、結論だけ書いておくことにしたい。
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