吉田秀和は、この曲について、ある人の言ったことばとして「心はたしかに踊っている。ただ、それは喜びのためではない。」という文章を寄せている。 わたしには、これほど矛盾した性格が、何の苦渋も見せずに、自然と一丸となった曲は、他にまるでないように思える。無理に言ってみれば、明るい暗さ、軽快な重さ、死と同... 続きをみる
矛盾のブログ記事
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「言質をとる」のに躍起な人がいる。これは前に言っていたことと違うではないかと相手の矛盾を突き難詰しようとする、少々、意地の悪い人々であるが、このことを最も得意とする人は、けれども、考えてみると、旦那に対する奥さんということになるのだろうか。それとも、国会で質問しようとする議員であろうか。 ともあれ... 続きをみる
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トルストイの目というのは極めて格別で、詩人と行動家の両面を併せ持った人の目である。「戦争と平和」を読むと、人間をテキパキと区分けしていく実際家と、人間そのものに迫ろうとする詩人とが、そのまま同居している様が見て取れる。 通常の人間では、この相反する傾向は同居できないものだが、トルストイという偉人に... 続きをみる
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教育者の資質としての一つに、どれだけ大きな矛盾を抱えられるかということがある。 昨日、言っていたことと今日、言っていることと違うと気にしているようでは駄目である。むしろ、進んで今日言っていたこととは、矛盾することを明日言うべきである。 何も、でたらめを言えば良いと言っているのではない。 ガンジーの... 続きをみる