先の記事で、リア王については、かなり短く済ませてしまったので、少し付け加えておきたい。 リアは、自らの愚かな振る舞いによって、王としての地位を追われ、権威も権力も財力も、そうした外形の諸力は、悉く剥ぎ取られ、狂気と正気の境さえさまよい、野にあって、ただの老人に過ぎなくなる。だが、劇の最後で、その裸... 続きをみる
リア王のブログ記事
リア王(ムラゴンブログ全体)-
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シェイクスピアの四大悲劇で、わたしがおもしろいと思うのは、劇を推進させるそのものの原動力が、人間としての弱さに、拠っているということである。 「リア王」では、リアが最愛の娘コーディーリアからこそ、甘言を聞きたかったのだが、それができず、信用のならない二人の姉の甘言に、まんまと乗せられたことが、この... 続きをみる
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シェイクスピアの四大悲劇の一つです。リアは領地をめぐる話し合いの際、最愛の娘コーディーリアから、素気ない言葉を聞き、あっという間に信用のならない二人の姉に領地を与えてしまいます。この振る舞いが劇に正邪の反転したような狂気の性格を与えます。リアの怒りは自分の蒔いた種に他ならないのですが、自然力を思わ... 続きをみる