エッセイ きれぎれ草 99 <笑い>
笑いは跡を残さない
悲しみは後からやって来る
○
悲しみを詠んだ歌は記憶に値するが、
笑いに興じた歌は、そもそも、記憶に残らない
○
笑いを好む現代の風潮
後に、何も残さない時代かも知れない
○
モリエールの諸作品は、芸術として認められているが、
落語が、芸術にならないのは、また、何故だろうか
○
日本で、笑いの芸術を探そうとすると、わずかに、狂言と東海道中膝栗毛くらいである
○
ドン・キホーテは、堂々たる芸術作品であるが、
この小説の本領は、笑いにではなく、笑い飛ばされた後の、悲しみにある
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