「甘えの構造」土居健郎 弘文堂
非常に名高い本ですが、実際に読んでいる人の少ない本です。著者は心理学者で、クライアントとして来た英語の堪能な女性が、息子のことを相談するときに、「この子は幼いとき甘えなかった」という言葉だけを日本語で語ります。英語には「甘える」という言葉がなかったからです。それが、著者の「甘え」論のきっかけになりました。日本の社会では、むしろ、うまく甘えられることが社会への適応力を増すという著者の所論は、この本を読んでいない人には、意外に感じられるでしょう。日本人論のけ草分けとなった書です。
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