エッセイ CDの長さ <ベートーヴェンの第九>
現在のCDの収録時間の長さは、およそ、80数分というところだろうか。この長さは、じつは、ベートーヴェンの第九がまるっと入る長さが基準で、この基準を提案したのが、当時のクラシック界の帝王(もう、こう呼ばれる人は、居なくなってしまったが。)カラヤンである。
曲の長さは、指揮者によって増減するから、わたしの持っている第九の演奏には、さらにもう一曲、序曲が入っているが、カラヤンの指揮だと、ちょうどに、収まるくらいの長さになるのだろう。
ともあれ、現在のクラシック音楽界は、寂しい。一体、どうしてしまったのかと言いたくなるくらい、あんなに、きら星のように居た天才、名人の演奏家たちは、姿をほとんど消してしまった。
このことには、どんな事情が関連しているのか、まるで分からないが、わたしは、EU統合が、この緊張感の欠如の根源ではないかと、推測している者である。
それならば、この振るわないクラシック音楽界の事情も、致し方ないというところであろうとは、思っている。
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