「無常という事」の連作の一つである「実朝」は、若い頃のわたしには、この連作の中で、もっとも難解で、また、もっとも暗く感じられた作品だった。 「無常という事」の連作の中では、「西行」が、その頃のわたしには、一番心に響き、もっとも、好きな章の一つだった。「西行」も「実朝」も、何回読み返したか知れないほ... 続きをみる
考えるヒントのブログ記事
考えるヒント(ムラゴンブログ全体)-
-
中秋の名月が過ぎた。 そこで、この文章を書こうと思い立った。小林秀雄に「お月見」<考えるヒント>という卓抜な短文がある。 あらましを言うと、あるとき宴会を開き、若い人たちも一緒にワイワイとやっていたが、ちょうど中秋の名月の晩であったことを知る。誰からと言うこともなく、みんなが月を見上げ、黙り込んで... 続きをみる