井筒の若年の頃のロシア近代文学についての論考です。驚くべきことに井筒は、取り上げられた文献をほとんどすべてロシア語の原著で読んでいます。プーシキンを先駆として、中には、あまり聞き慣れない作家の名前も出て来ます。ロシア近代文学を総覧し、井筒独自の解釈をして見せます。トルストイでは、その作品よりも人物... 続きをみる
プーシキンのブログ記事
プーシキン(ムラゴンブログ全体)-
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トランプ賭博に憑かれた男の人生を、活写して見せた小説です。なぜか、まるで不気味な人間のように出没するスペードの女王のカードに、男は気がかりな思いを持ち続けます。そうして、男の人生を賭けた、ここぞという勝負のクライマックスで、男を嘲笑うかのように、スペードの女王が出現し、賭けに大負けし、男は発狂しま... 続きをみる
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ロシア近代文学の祖、プーシキンの代表作です。この書には、ドストエフスキーの有名な講演筆録があります。「人類苦」を自ら担ったと標榜している余計者のインテリゲンチャ、オネーギンに一度は惹かれるが、そのインテリの上っ滑りな心を見抜いたターチヤナという迫害された女性にこそ、本来の人間の心があるというのです... 続きをみる