自作詩 夜の航海
船乗りたちが飽きず眺めた星空を、今夜ぼくは見ることができるだろうか
船底で泣き、強い酒に焼けた、彼らのたくましいのどに通う歌をぼくは歌いたい
甲板に何日も、居座り続けたアホウドリを〃親父〃と呼んだ彼らの生を、ぼくは語りたい
雲の垂れ込めた
夜の海
船は暗黒の航海をつづける
船乗り達は眠る
明日の長くはげしい労働のために
彼らの夢に彼らの灯台は灯っているだろうか
ぼくは眠らずに目を凝らそうとする
針の先ほどにも小さな、しかし、強く明滅する光をみつけよう
として
朝になれば昇る日がある
たましいをつらぬく光がある
けれども
夜は深いのだ
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