ある外国人作家が、志賀直哉の作品を読み、「彼の作品は、みんなエッセイではないか。」と言ったという話がある。 ブログ村では、エッセイは、小説の中に分類にされているが、さて。 欧米人の思考の通例で、あるものを区分けするというのがある。 いわゆる、分類学というものであるが、例えば、烏賊やタコが悪魔の生き... 続きをみる
志賀直哉のブログ記事
志賀直哉(ムラゴンブログ全体)-
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小林秀雄は福田恆存<つねあり>の人物を評して「良心を持った鳥のような人だ」と言っています。ボードレールは滅びゆく貴族階級を範にして自分の生き方にダンディズムを取り入れましたが、福田は日本人的な直感で、これからの時代は俗物的な視点が欠かせないとスノッビズムを創作態度の中に取り入れました。この書は、近... 続きをみる
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晩年の志賀は、老練な剣豪のような風貌をしていました。志賀は、日本語から大理石像のような不動の文章をきり出すことに成功しました。ニュアンスが豊富なために、平易な言語で、正確な文章を書くことの難しい日本語の性質と、長年の間、格闘したことのあらわれなのでしょう。その日本語をあくまで生かしきりながら、簡に... 続きをみる
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「志賀直哉」です。 「マザー・テレサ」とほぼ同時期に描きました。 志賀は、タバコを咥えていますが、何もタバコを咥えている写真だけを選んで、描いたわけではありません。ネットに掲載されている写真では、ほとんどの文化人、漱石、芥川、鴎外、柳田國男、小林秀雄、井伏鱒二などタバコを吸っている写真ばかりが載っ... 続きをみる
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西洋文化の女性の視点ということで、よく考えることがある。 卑俗なところから、まず、ベートーヴェンをヨーロッパ随一の美男子としなければ、気の済まなかったこと。バッハについても、その再婚相手のアンナ・マグダレーナが、「バッハの思い出」の中で、申し訳ありませんという調子で「私の夫は、美男子ではありません... 続きをみる
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文庫本で数十ページほどの短編小説ですが、この作品の題名から「小説の神様」とまで呼ばれた日本を代表する近代の小説家です。磨き上げられた正確な美しい日本語を用い、完成度の高い数々の小説を書き上げました。平易ながら簡にして要を得た品格のある志賀の文章は英訳し辛い性質があるため、国際的には低評価されている... 続きをみる