人間は、心の中でじつに多くの逃げ場をつくるものだが、その最たるものは、死の観念であろう。”死”ではなく死の観念である。 ラ・ロシュフーコーだったと記憶しているが、死を本当に思うことは、太陽を見つめ続けるのと同じく人間には、本来無理な仕業であると言っていた。 現今、ドクロのアクセサリーや小物が流行っ... 続きをみる
リルケのブログ記事
リルケ(ムラゴンブログ全体)-
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失恋の深い心の傷手をどう癒やしたらよいのか。この人間にとって永遠の課題に唯一応えられる書物が本書でしょう。この書は、実際に真剣な恋愛におちいり、その恋に破れた若い女性が書いた手紙をそのまま本にしたものです。ここにあらわされた恋愛感情は誰のこころも打たずにはおかない真率なもので、読む者を強く揺さぶら... 続きをみる
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この「おすすめ本」に入れるかどうか迷う本ですが、やはり、取り上げましょう。リルケはドイツの詩人です。ロダンの秘書を務めたこともあります。リルケは、何よりもネガティブなもの、殊に夜をこよなく愛しました。「闇の詩人」と言ってもいいでしょう。この「マルテの手記」の毒は強烈です。リルケ自身が、マルテの心情... 続きをみる