エッセイ 一つの提言 <English圏の人々へ>
※この文章は、ひとつの試論として、お読み頂きたい。
イングリッシュ風に、端的に言わせて貰えれば、英語圏のthは、大変ローカルで、難解な発音である。
このthの発音をむずかしいと感じるのは、われわれ日本人だけではない。English圏以外の外国語を話す人々にも、とてもむずかしいと感じるものである。そのために、thは国際的にも「タ」と発音するように、という発案が持ち上がってもいる。このことは、語学に堪能なわたしの友人から聞いたことであるが。
政府は、対外的なメンツもあって、認めたがらないが、われわれ日本人は、英語学習に関しては、悉く失敗してきた何十年もの過去を持っている。ロシアなどでは、もう高校2、3年にもなれば、日常の英会話には困らなくなる。
しかし、日本人は、少しも怠けてきた訳ではない。むしろ、真面目に一生懸命勉強してきた結果が、これなのである。
その失敗の、たいへん大きな原因として、英語の文章に、夥しく出現するth発音の困難さがある。
これは懇願であるが、せめて外国人と話すときくらいは、thの発音、または、LやRなどの厄介な発音を、易しくして貰えないだろうか。なぜ、あなた方は、このような文化的事象について、かくも、頑固で保守的なのか。解せないくらいである。
日本人の文化の象徴である丁髷を笑ったのは、あなた方である。今度は、ローカルな言語
文化について笑われても、文句を言う筋合いはない筈である。
人は、失敗から、学ばなくてはならない。
English圏の人々よ、あなた方の言語は、確かにグローバル化した。それは、われわれみんなが認めていることである。そうであるならば、Englishの中に入っている、ローカルな面について、知らぬ顔をしないでもらいたいのだ。
言語は、発音が命なのではない。通じ合うことこそが、命なのだ。
念を押して、置きたいが、これはあくまで試論である。
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