初秋の風吹きとおる朝の部屋 文在寅情ばかりして理を成さず情理揃いて政治ならずや 戦後より七十四年経ちしかど被害慰安婦何故に若きや ※最近、時事の歌が多いです。これも歳かな。
Hideの俳句のブログ記事
Hideの俳句(ムラゴンブログ全体)-
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何事もなき一日の虫の声明日は晴れの天気予報や 香港を黙らせたれど手の出せぬ中央政府は何思ひけん 訪れの早き秋かな令和初年
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日本より北を信ずる青瓦台目算のある賭けなりしかや トランプに金では買えぬ土地あるを改め知らすデンマーク国 いつまでもつれない北を文在寅
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ため息を吐いては首を横に振る明日という日は無きが如くに 列島の夏吹き払う野分かな いびつなる氷なれども透きとおる
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病院の冷たきイスに一時間 この秋は追い詰められし五十代 あんなにも確かなる夢見し故にモーツァルトは若く死せりか
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予め進路知れたる野分なれどおそろしきこと変わりはなきに 戦争は悲惨なことと嘆けども人生はまた戦いなりし 日盛りに小さき花や線路脇
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さんざんな目に遭いたりし生なれどやはりそれでも生きたかりけり いきなりの野分現れ消え去りぬ ふたたびや花火大会延期せし
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確かなる神しろしめす中世にジャンヌ・ダルクは現れ出でたり 絶対に安らいでいた中世を今生つよく求むる我や 雀の子ぎっしり並ぶ屋根の縁
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運命と人は言えども運命を受け容れることいかに難きや 黄色けれど名は知らぬなり春の花 屋根の縁に雀ぎっしり列を成し <無季>
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哀しみを弄ぶことなかれかしその悲しみや時代の悲しみ おぞましき事件起きたり梅雨末期 日枯れせし紫陽花雨に打たれけり
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トランプやみんな吃驚中朝の引きしカードは吉か凶かは 夏なれど商業捕鯨再開す 韓国に一撃与う文月かな
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アホウドリ沖の岬にうでひらき見えつつ遠くなりにけるかも 夏夜中地震ありしも寝べきころ なひありて短夜報道徹しけり
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キナ臭き世界情勢なりしかどわれにはわれの為すことのみぞ 梅雨入りやわが身一つを持て余し 梅雨晴れや滞りなき用水路
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近代は裏より人を見しゆえに表良く見る人ぞ少なき 裏表相合わさりて人なりき裏ばかり見る人は何者 いつのまに春は過ぎけり夏の雲
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いかならむ月は月にて花は花我は我にてかくもかなしき まとまらぬ思いを他所に春の月 いつか見し月や平家に見つけたり
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地獄をやありと言いしもなしとしも確かなりしはこの生き地獄 いなずまや真っ正面に落ちにけり ひむがしにいなずま落つる音すなり
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いかばかり不幸な生のありしかどたとえばゴッホ思へば黙せり 地獄にてふたたび会はむ曼珠沙華 闇に浮かぶ炎のごとき牡丹かな
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思うところありと言はんや春の風ふたたび我をこころみんとす アジサイを滲んで映すアスファルト 日曜日梅雨空なればひきこもり
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地下鉄にイヌを持ち込む女あり吠ゆるに及び降りて行きたり 足を止める通勤路にはガク紫陽花 切り返すツバメの腹の白さかな
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ひとひらの枯れ葉のおのずからなりや木立離れぬゆくへかなしも 春は過ぎ風定まらぬ夜更けかな 新式の建物映す水田や
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かなしみを如何にも深く掘りしとき底を流るる水の無きかは 果物屋春夏秋冬そろいたる 水の張りし田んぼ広がる通勤路
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いたましき事故のありけり凄惨な事件のありきこころ黙せり 路地のツツジ吠ゆるがごとく咲きにけり 油蝉死ぬると思いや飛び立ちぬ
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かけまくもかしこき神のみ業にて母の命は長らえにけり ブランコやかすかに揺れる風のありぬ 用水路まっすぐ夏の空映し
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悲しみに押し潰された日々なれど壊れたものは壊れたかたち リンゴ囓りリンゴの味の確かなる 車窓には滝あらわれて消えにけり
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いずれとも選びわけせぬ道なれど今朝よりわれは両道をとる モーツァルトいくたび聴けど新たなる戦慄すべき明るいこころ 今日よりは新時代なる令和ON
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いかがせむいかがせむとやこの生を迷い迷うて日は暮れなんとす 生活はほぼかたわらに置きしかど時に我の出るわがブログかな 帰り道今朝見し蚯蚓の干からびぬ
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かげろうを生はかなしと誰言はむ命夕日の色に染まれり うばたまの夜のはなれに一人いて思いはみだれかぎりなかりし つゆ末期空一面の雲動く
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久方のアメリカのビル倒壊す異国の空はいたづらに青し 買ったなり返すことなき砂時計短夜一人返したるなり 春過ぎて夏には夏のおもいかな
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うつろなる心のほかにこの世にはもちたる物のなかりけるかな 炎天下人は罪あるもののごと 冷やされて軟水とめどなくうまし
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あはれなる夢を見し夜のさめまにはうすらかなしき名残ありけり 本を読む人の上なるさくらかな もの思ういとまはありし春の月 書を離れ春の星々伊吹山
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言の葉も交わさで去にし乙女子の面影けさの蝶に似たり 満月を見し一人身の夜なれど背中で語る生き様もなし 立ち止まり雲間に見ゆる春の月
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うつつなき世をたのもしと思ほはばマタイ受難を聴くことなかれ カラマゾフ十七の春炸裂す 暑き日の地下への降下罪と罰 真の実在というものに出会いたい それならモーツァルトのジュピターを聞き給え
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乙女より貰いたる雛棚の上仲良く二つ並び居るなり 短冊に書かれし一句流れ行き 航空機蚊ほどに遠く西の空
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ちょっと気が早いですが、十数年前に作った短歌です。 春の日の風はふんわり桜連れ川辺の道をはんなりはんなり 蜘蛛の糸ひとすじそよぐ街灯下 夏の終わり斜陽の町を通りけり
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新年あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いいたします この世にはめでたき日ありお正月 新年や茫漠として光あり それぞれに纏まりつけてお正月
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光とは明日を迎えることなりき時の流れは滞らずも 切れ目なき歴史を思う去年今年 大晦日テレビと過ごすひとり身や 皆さま、良いお年を。 ※最近は、俳句や短歌ばかり浮かびます。
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雪の朝午後には春の気を萌しバスはさながら夏模様 輝きはたれのためなるクリスマス ジーザスはかがやくメシアかクリスマス 冬至にてメシア生まれぬ人の子の ロマンとは人の世なるかクリスマス
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見るたびに自分の姿は不思議なりまことに我かわれの模造か あんなにも人はくっきり見えるゆえ覚束なきやわれの姿は 見事なり女郎蜘蛛の銀の網 蝶を追い蝶のごとくに飛ぶ雀 蝶は生まれ血はすみずみへめぐりけり
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一句 うまそうな柿のなりたる隣家かな
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夕日よりつよくはげしき赤やあるなほ燃えんとす君の唇 ひとつ身を生きながらえて冬の蟻 雪原をきり裂いていく川ひとつ 軒の氷柱やや斜かいに見あげたり 春の雪光やどして降りにけり
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ピアノ鳴る小暗き部屋に情念のほむらかがようロベルト・シューマン ヤナーチェク朱離鴃舌(しゅりげきぜつ)すプラハ春 半獣神口あけておる午睡かな 秋の夜たとえば耳を切るゴッホ ゴーギャンの赤罪の色夏の色
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風はどうなっただろうか部屋は散らかっている 冬日差し鏡の国のアリスのみ逆さになりて書棚にありぬ 運命を暴君とよび冬籠もり 一灯に照らされ雪の寺しずか ファンヒーターごくりと灯油呑みにけり 俳諧をたとえば雪の降る日かな
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すごいような夕焼け空の下人間たちのたましいに動物たちのたましいが忍び込んだ 月澄んで猫になりたい夜だった 批判めくしわぶき残し人去りぬ ひび割れし心にしみる風のありぬ 猿鉄条に病んで夜長し 壊れても目鼻ありけりピカソかな <無季>
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夏座敷縁側降りる猫の子や耳をそばだて秋の音をきく 夜の秋窓より風のまたぎ来る 月天心とんがりおりぬピラミッド ランボーという男あり秋の夜 くったりと女ねむるやキリギリス しばらくは月を見ていし無人駅 永遠という観念の秋は深み
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日なた日陰小春日和の散歩道 眺め入る空には秋や信号待ち 部屋を出でずこころ散らかる日曜日 <無季> 寒風にひとり吹かれて帰り道 雷鳴やひとり過ごせる部屋に風 レクイエム聴くよしもがなかの日にはモーツァルトは死にたりければ 聴くも良し聞かずともよしレクイエムモーツァルトは生きたりければ
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猫じゃらし思い思いにクビ揺らし 霧雨やすっと立ちたる赤き花 もみじ葉やアスファルト上二三枚 心病みてむさぼるごとく月を見し 心病めど澄み渡りたる名月や 人形の首のみ取れしさびしさよ 雨上がり沈む西日のすごきかな 春深み小さき花や線路わき
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燕の子横一列に顏並べ 動くとも見えでうつろう春霞 冬の夜の思いはとぎれ雨の音 それぞれの星を背負いて雪の道 生き抜けとつぶやくごとく寒椿 行く春や行方も知れぬわが身かな もの言はぬ自販機うれし炎天下