日本三代随筆のブログ記事
「方丈記」鴨長明
日本三大随筆の一つですが、もっとも色調が暗いといっていいでしょう。現世の無常がひしひしと伝わってきます。扱われている題材もたいへん深刻な眉を顰めたくなるようなものばかりです。そうした世の無常を描き、最後に一つの庵をむすび、その方丈の家の中で行い澄ましていますが、いったい自分は何をやっているのかと呟... 続きをみる
「徒然草」吉田兼好
日本三大随筆の一つです。批評精神の横溢した書物ですが、作品の基調はとても明るく、仏教的な抹香臭さを少しも感じさせません。最終段は、兼好の利発な少年時代を叙したものです。兼好が仏はどこからやって来たのかと父に問い詰め、父はとうとう分からないと答えて、人に笑い話として話すのですが、たいへん無邪気で明る... 続きをみる
「枕草子」清少納言
「春はあけぼの」であまりにも有名な日本三大随筆の一つです。千年以上経った今でも、清新でフレッシュな感覚を感じさせるこのような書物は、日本の古典の中でも他に比べるものが見当たりません。有名な巻頭の春夏秋冬を叙したくだりは、原稿用紙一枚にも満たないほど短いものです。「香炉峰の雪は簾をかかげて見る」の有... 続きをみる
日本三代随筆(ムラゴンブログ全体)