エッセイ 世界を動かすもの
ブリューゲルに、世界を自分の思い通りに動かせる人間が描かれている絵がある。じつに様々なタイプの人間が描かれた、ブリューゲルらしい、こまごまとしていながら、広い世界を感じさせる絵で、意外なことに、その独裁的な人間は、別の何でもないタイプの人間と同じ大きさで描かれている。傍らには、夫に隠れて不倫をする女さえいる。
歴史は、ときに不思議なことをする。今の世界では、上記のタイプの人間は、無論、現在のアメリカ大統領トランプだろう。
そうして、彼は大人物ではないし、人物でさえないかもしれない。けれども、今、世界は彼の手中にあることは疑いない。彼は、自分で言うように、自国を良くするために働いていると本気で信じていることだろう。
彼は、大統領の座から降りれば、ただの金持ちの不動産屋に過ぎなくなる。古代インド人は、こう言ったそうである。世界を動かすのは、金と女と権力であると。、それにしても、これから、世界はどのように動くことになるのだろうか。
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