Toshiのエッセイと詩とおすすめ本と絵などのブログ by車戸都志春

文芸を中心に、エッセイやおすすめ本の紹介文、人物画、写真、現代詩、俳句、短歌などを載せたブログ。by:車戸都志正

エッセイ 中露会談と日ウ会談 <シンクロニシティ>

外交の専門家によると、国のトップ同士の会談というものは、よほど、前々から準備しなければ、首尾良く実現することは、困難だという。


今回、ほぼ同日に、二つの、世界で注目されているトップ同士の会談が実現したことについては、全くの偶然と見て良いだろう。


これが、何か、元々仕組まれたものだと見る見方は、一種の勘ぐりであって、有り得ないことと言って良い。


それで、先の記事で、岸田総理のことに触れたのだが、ある専門家に言わせると、あれは報道機関へのリークだと事もなげに言っていた。その情報を、いわゆる政府関係者が漏らしたのか、あるいは、漏れたのか、わたしにはよく分からないが、もし、そうだとしても、岸田総理という人は、よほどの肝っ玉の持ち主であろう。


情報が漏れていながら、戦地に向かって、10時間にも及ぶ列車移動を受け入れたのだから。アメリカ大統領は、もっと機密性の高い手段を使ったのに間違いなかろうが。


そもそもが、今回の会談での、日本の立ち位置が複雑である。NATOに加入している訳ではないし、ロシアからのガスの供給を、未だ変わらずに受けている。G7の中でも、特異な位置を占めていると言って良い。それと、幸いしたのが、日本が紛争国への武器の供与が出来ない法律があるということであろう。


このときばかりは、この法律は役立った。ロシアに剥き出しとなるような敵意を見せなくて良かったからである。


しゃもじの必勝祈願は、岸田総理一流のおとぼけであろう。日本は平和な世界を願っているのであって、これ以上、紛争を続けることに、何の意味合いも見出してはいないとの、サインであるとわたしは、思う。


ともあれ、争いは、どのような争いであれ、それ自体が無意味である。だが、今の世界はそれにどうしようもなく、巻き込まれてしまっていることは、どう逃れようもない事実である。


G7での、日本の立ち位置は、かなりむずかしいものとなるであろう。岸田総理の手腕に期待したい。