「エミール」ルソー
数多いルソーの著作の中でも、もっとも優れた作品です。ルソーはフランス革命の引き金となった「社会契約論」の作者ですが、ルソー自身は自分のもっとも優れた作品を知っていました。このエミールは小説の形態をとっていますが、単に小説を模したわけではありません。エミールに最良の教育を施したとき、どのような成長を見せるかその足跡を微に入り細を穿ち表現したかったのです。出来上がった作品は、どのような教育指南書も凌駕する破格の教育の書となりました。出来上がるまでに、二十年の構想と三年の労力を費やしたとルソーは言っています。何よりも、徳を重んじたルソーの渾身の思想が込められた書物です。
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