リチャード三世 シェイクスピア 新潮文庫
シェイクスピアが創造した数多くの魅力的な人物の中でも、異彩を放つ人物像です。体型は背が曲がり醜く、風采の上がらない男ですが、口が天才的にうまい。その口を武器に、あらゆる権謀術数を駆使し、特に地位の高い女性を言葉巧みにたぶらかし、胸に秘めた野心を実現して王位につきます。まさに、立て板に水のその驚くべき口のうまさを味わうには、原作を読むのが一番です。女心を知り抜いた野心家とはどういうものか、この一冊で分かります。けれども、リチャードは劇の最後にあっけなく破滅します。
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