Toshiのエッセイと詩とおすすめ本と絵などのブログ by車戸都志春

文芸を中心に、エッセイやおすすめ本の紹介文、人物画、写真、現代詩、俳句、短歌などを載せたブログ。by:車戸都志正

エッセイ 日本仏教 <雑感>

女→論→教え→信仰 という日本仏教の流れ。


記録されている限り、日本の最初の出家者は女であった。このことは、日本人の仏教に対する態度として、多くのことを示唆している。


伝教大師は、当時の仏教が論であることを嘆いて、中国に渡り、教えを伝えた。その後の鎌倉六祖である。


この流れは、何を示唆しているであろうか。


法然上人と親鸞上人を一人格と見る鈴木大拙の直観。これは卓見のように思える。鈴木大拙の他の言はあまり感心しないが。


親鸞上人の六角堂の夢告によって、信仰は再び、元の女に戻るように思えてくる。


閑話休題


徒然草の仏教についての一番の特徴は、仏教が基礎から崩れそうになるまで論を進めて、その崩壊の寸前のところで食い止めているところである。


「その身につきて身を破るもの数知れずあり。家にねずみあり、国に賊あり、・・・僧に法あり。」これは、仏者の思想ではない。隠者、横町の隠居の思想である。


兼好はずいぶん女にもてたそうである。


念仏と題目、天台では両者はひとつのものであるが。