「こころの声を聴く」河合隼雄
諸外国、特に欧米諸国では、インタビュー本というのはありますが、対談形式の書物というのは、ほとんどないそうです。対談ではなく論争という形になってしまうのが、その主な原因だそうです。自分というものを失うことなく、相手に合わせることができる日本人ならではの文芸形式といっていいかも知れません。そうして、著者は、理系文系の枠も越えて、自在に深みのある対談のできた人で、優秀な心理療法家として、様々なクライアントと深く語り合ってきた土台があるからなのでしょう。遠藤周作や村上春樹、安部公房などの著名人との対談は出色と言っていいものです。
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