現代詩 西日
西日がハエのとまった窓ガラスを透かして
細長い影を引いた
ぼくはタバコを吸いながら
この季節外れのハエを眺めていた
何気なくぼくは頭の中の黒い点を
叩き落とすようにハエをはたいた
ハエはたわいなく腹を上にして
畳の上に落ちた
遠くで子どもたちの歓声が聞こえた
雨上がりのアスファルトの路面からは
水銀のようなにおいが匂ってきた
ぼくはハエを拾い上げその清浄な漆黒へ抛ってやった
いつしかぼくはぼんやりした頭で
西日に祈りを捧げていた
※この詩は、わたしが大学を卒業した年に、書いたものです。
部屋を掃除していたら、昔の手帳が見つかり、その中に書き留めてありました。
今、UPすることにしました。
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