エッセイ きれぎれ草 15 <詩片>
永遠は取り付くしまのない、のっぺらぼうのようなものであってはいけない。例えば、それは肌に染み込んでくるような、海に沈む太陽でなければならない。
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おそらくは数学の上での最上の遊戯である将棋
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言葉は死なねばならない
意識の尖頂から軽やかに身を投げねばならない
そうであればこそ
詩人の心は健やかであるのだ
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鳥は空を飛びながら
風のかたちになろうとしていた
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言葉が実を結ぶとき
自分というものの扉が閉じる気配がする
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ある几帳面な男 舞台で
彼は自分の尻尾をやっとのことで掴まえた
観客はどっと笑った
それで、彼は目が覚めた
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