水平に歴史見ることいかに難き俯瞰ばかりす仰ぐさえまれ 戦後より幾年経てばあの大戦しかと書き得る人や出で来る いつの間に左寄りなるNHK保守本流の纏まらぬまま 長年の迷夢覚めたる心地せり岩波ジブリ政治的なる 右左うるさく言いし時代過ぎ今は窃かに動きたるかや
歴史のブログ記事
歴史(ムラゴンブログ全体)-
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最近、戦争中また戦後期の日本軍人の有り様について、声を大きくして、言える機会が増えた。 もっとも、象徴的だったのは、天皇陛下がインドネシアを巡幸された際、カリバタ英雄墓地を訪れ、献花されたことだったであろう。 わたし自身、陛下がこの地に行幸されるまで、その歴史については、まるで無知だった。おそらく... 続きをみる
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装った心は装いに惹かれる 個性を掴むのは個性である 本物は本物を掴もうとする では、本物は偽物を見抜くか これはしかし、言い切れるものではない 〇 歴史の実像、言葉に迷わされない方が良い 歴史はどの歴史であれ、今では、跡形もなく消え去っている 残っているのは、言葉と絵と映像、それも部分だ... 続きをみる
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ポンコツな人との対話苦痛なり深まりもせずまとまりもせぬ つまらなき教育テレビの歴史もの人を見ずして資料のみ見し 歴史学権威主義者の巣窟かふんぞり返る教授なるかな 踏み込んで人を見る人居らざれば歴史学とはいとも虚しき NHK歴史は娯楽なりけるかいっそ歴史に頼らぬが良き
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振り返るには早過ぎる 懐かしむには近過ぎる 恋愛は個人の狂気 戦争は人類の狂気 実験に明け暮れた 二十世紀 大河は流れる ここから果てなど見えはしない 流れて行こう どこまでも
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歴史とは我が身を写す鏡なりもてあそびたるものにはあらず
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西郷隆盛 偉大な人ほど、傍らから見ると滑稽であるようだ。 ○ この人は、史実に拠る限り、およそ外見上の威厳というものを、まるで持たなかった人で、上野公園の有名な銅像などは、全くのうその皮である。 ○ 西郷という人格には、正面から挑もうとすると、此方が砕けてしまう。 歴史上の破... 続きをみる
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歴史は、人類の巨大な恨みに似ているという言い方があるが、今日の日本人ほど、先の大戦のことを、心底から、憎んでいる国民もいないだろう。 ○ イタリアでは、ムッソリーニの孫娘が選挙に出馬するということで、ニュースになったそうである。もし、ヒトラーに子供が居たらと思うと、ぞっとする。 ... 続きをみる
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スペインの心奥描くエル・グレコアートはときに不思議を為せり 歴史とは戦争なりきドラクロワ手に持つ画筆銃に変えたり 電柱の無き通りなりツツジ咲く
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中国は、一つのお国柄といっても良いくらいなのだが、国の方針に馴染まない言論を暴力で封殺する歴史事跡に事欠かない国である。 古代、秦の始皇帝の焚書坑儒に始まり、同時代の韓非子は、獄中で毒をおくられて自殺しているし、闊達で、進取の気性に満ちた漢の武帝でさえ、諫言した司馬遷は去勢され、明時代の李卓吾も異... 続きをみる
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理念とは、それを法令のように、人に押しつける筋合いのものではなく、常に自分の身の内にあって輻射熱のように、自分を限りなくたぎらせるものであることを、西郷ほど自ら実証した人はいないであろう。 理念は、理念という言葉を取る以前の分析のかなわぬ理想的な思想として、西郷に経験されていたであろう。「敬天愛人... 続きをみる
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毎年、この時期になると、先の大戦のことが各メディアで、繰り返し取り上げられ、盛んに報道され、書かれる。取り上げられることは、少しも悪いことではないし、盛んに論評されることも結構なことである。 けれども、その報道のされ方、論評のされ方に、わたしはいつもある不審な思いを持つ者である。戦争、特に、第二次... 続きをみる
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ブリューゲルに、世界を自分の思い通りに動かせる人間が描かれている絵がある。じつに様々なタイプの人間が描かれた、ブリューゲルらしい、こまごまとしていながら、広い世界を感じさせる絵で、意外なことに、その独裁的な人間は、別の何でもないタイプの人間と同じ大きさで描かれている。傍らには、夫に隠れて不倫をする... 続きをみる
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最近、NHKで、綱吉を名君と持ちあげている番組があった。わたしの言い方で言えば、人物民主主義もここまで来たかと、呆れたものだった。 学問には、いわゆる学会というものがあり、歴史という学問にも、歴史学会というものがあるそうである。しかしながら、こうした学会というものが、理系の学会は別にして、後世に残... 続きをみる
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弱兵を抱えた勇将と弱将を頂く勇兵とでは、どちらが信頼するに値するか、これは、有名な政治論であるが、無論、リーダーがしっかりとしていなければ、勝算のある戦いにはならない。 トップが英邁であることは、その国に多大な利益をもたらす。これは、どの国でも変わらないことのようで、例えば朝鮮では、李氏朝鮮の時代... 続きをみる
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織田信長についての第一級史料とされる高名な歴史書の現代語訳です。この書に拠ると、信長は頭角を現すずっと以前から、天下を取る男に違いないと見巧者たちからは見られていたそうです。太田は、徹底した事実調査と私心を廃した目とで、具に、信長の為人と事跡を書いたと言います。この書は、信長の姿をまさしく浮き彫り... 続きをみる
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光とは明日を迎えることなりき時の流れは滞らずも 切れ目なき歴史を思う去年今年 大晦日テレビと過ごすひとり身や 皆さま、良いお年を。 ※最近は、俳句や短歌ばかり浮かびます。
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リレーということで、常日頃考えていることがある。日本の文化歴史の特徴に、このリレーということが大切な役割を果たしているということがあると思うのである。 日本仏教の浄土教の法然・親鸞のライン。戦国時代の信長・秀吉・家康のライン。近くは維新期の吉田松陰・高杉晋作・西郷隆盛等のライン。つまり、日本の歴史... 続きをみる
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森銑三は、図書館の司書を務めていました。博学多識の人で、特に日本の江戸時代を中心に、多くの優秀な文章を残しています。書中、鎖国の当時、遠く小笠原諸島の鳥島に漂着し、なんとしてでも、故国に帰りたいと祈願する人々の不屈の苦闘を描いた章などは、名篇です。著者は、なんの抵抗もなくその時代の中にスタスタと足... 続きをみる
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歴史があるということは われわれがまさしく生きているという、そのことに他ならない。 〇 シルクロードからもたらされた夥しい異邦の文化を、無際限に取り込んで、消化してきた日本は、その地図上の形態からも人間の胃を思わせる。世界の胃。そのたくましい消化力は、いずれ、西洋文化やイスラム文化さえ... 続きをみる
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ロシア戦役当時、筆者の米国従軍記者が、間近に見た乃木将軍の姿を捉えたものです。記者は、乃木をFather Nogiと親しみを込めて呼び、軍人としての賞賛には一顧も顧みず、漢詩を賞められるとニコリとする乃木の姿に、日本人の持っている武士道精神の精華を見たと言います。明治天皇崩御の際、乃木将軍殉死の一... 続きをみる
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ロシア戦役で最高司令官を務めた乃木希典を描きます。乃木は当時の論文で、「無能論」が書かれるほど戦術家としては取り柄を持たない人でしたが、松陰と同じ師によって教育されたその精神力は巨魁と言ってもいいものでした。有名な二〇三高地への攻撃命令は、まるで明日の馬の準備でもするような口振りで伝えられます。病... 続きをみる
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一読して、その明快で、流麗な文章が目を引きます。漢の武帝の時代は中国の歴史の最初の大転換期にあたります。はじめて儒学を定立し、その後、二千年に渡り引き継がれた経学、文学、史学を発足させました。有名な歴史家の司馬遷も武帝の時代の人です。つい最近の民国革命に至るまで、中国のお国柄となる中核の性格を形作... 続きをみる
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軍記物の一大叙事物語です。平氏の絶頂から没落までを具に描き、つはものたちの躍動感に満ちた言行を簡潔な和漢混交文で活写します。木曽義仲の最期などは、真に武人らしい最期で、芭蕉が惚れ込んだものです。時代の意匠であった仏教思想は、手玉に取られているようで少しも抹香臭さを感じさせません。男らしい人間臭さが... 続きをみる
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近世日本国民史という膨大な著作を書いた徳富蘇峰の中でも、一番の傑作とされているのが、この「吉田松陰」です。松陰は行動家でしたが、ほとんどの行動は無惨な失敗に終わっています。鎖国の世にアメリカ渡航を企てますが、乗船を断られ、牢獄に入れられます。幕府の重臣に手をかけようとしてやはり失敗し、そのために安... 続きをみる