「乃木大将と日本人」S・ウォシュバン 講談社学術文庫
ロシア戦役当時、筆者の米国従軍記者が、間近に見た乃木将軍の姿を捉えたものです。記者は、乃木をFather Nogiと親しみを込めて呼び、軍人としての賞賛には一顧も顧みず、漢詩を賞められるとニコリとする乃木の姿に、日本人の持っている武士道精神の精華を見たと言います。明治天皇崩御の際、乃木将軍殉死の一報がアメリカにもたらされるとアメリカ人士たちはみな、訳が分からない話だと首を傾げました。それを目にした筆者は、日本人の精神的特質を世界に広めようとこの書を著しました。悠々迫らざる乃木将軍の姿を描いた好著です。
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