饒舌な人を好まないように、饒舌な詩は好まない ○ 人が打ち立てた壁は壊すことができる だが 神が打ち立てた壁は壊し得ない ○ 詩は、神や死に通ずるものでなくては、意味を成さないもののようである ○ フロイト「夢判断」 緒言「天上の神々を動かし得ざりば、冥界を動かさん」... 続きをみる
詩のブログ記事
詩(ムラゴンブログ全体)-
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これは、やや高度なことばの使い方であるが、詩や短詩型や絵などを創作するような方は、覚えておかれると良いと思うので、少し書いて見たい。 たとえば、こういう言い方をするとする、 しなやかな生き方 簡潔で、一見、良いように見えるが、じつは瑕瑾がある。ことばの意味というものに、頼り過ぎている言い方なのであ... 続きをみる
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歳末や喪中はがきが五六枚 詩のごとき風景なりぬ残し柿
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最近は、俳句のことばかり書いているようですが、詩も作ってはいるんです。 ただ、わたしは、詩作の場合は、かなり時間をかけねばならず、何度も何度も、推敲するのが、当たり前になっていて、その合間にすると言っては何ですが、句作の方は、出来たらほとんど推敲しません。 何も、俳句を軽んじているわけではなく、こ... 続きをみる
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歌俳句詩も絵もエッセイも同じなり委細変わらずものに行く道 様々な作を載せたるブログなれど目指すところはいつも変わらず
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わたしは、同じ県の出身なのだが、詩に「ばかもの」とか「ばかものどもよ」という語句を、入れなければ、気の済まない女流詩人がいた。 言わば、俗を俗語で、断つ、という案配の詩と言ってよかろうと思うが、どうにも、こうした詩は、わたしは好まない。 俗は俗として、厳としてある。詩を書く者の、端くれの立場から言... 続きをみる
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初夏なれど気温の下がる予報なり 五月晴れその次の日の雨模様 詩心ありても詩は出来ぬ言葉によりてぞ詩とはなりぬる
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失恋 世界が閉じる衝撃 ただ これはごくごく当たり前な日常茶飯事の一つ ○ 実業家 現代の実業家の話を聞いていると、この人は実業家と言うより、極め付けの詩人だなと、よく思うことがある。 スティーブ・ジョブズ 本田宗一郎 ○ 批評とは行き止まりの詩である
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絵を見るより、絵の前で語る人の方が多い。また、音楽を聴くより、音楽をバックに語る人の方が多い ○ 絵を見て、黙る人は少ない。音楽を聴いて黙する人も稀である。詩を読んで黙る人はもっと少ない。
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人は未来などを見て行動するのではない。現実のことそのものに当たって行動するのである。 ○ 自壊 詩は壊されたのではない。自らが現代の器たらんとして、自らを壊したのである。 ランボー ○ 日本人的な直感で思う。労働について語り、労働の意義を感じさせないような文章は、読むに堪えない。
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軽くあれわが詩をなべて見る人はことばは弾みこころ悟らん 近づくか近づかぬかは遠雷や キッパリと雪原を裂く川ひとつ
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詩はことばを従え ことばは形を従え 形は自然に従い 自然はこころと出会い アートを作る ○ 今ここにいるという充実 他の何ものにも替えがたい ○ 過去は思い出すもの 現在は行動するもの 未来は希望するもの ただ 大概の人はこれらをごっちゃにしてしまう
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読むたびに新しきもの詩と言うべき書かれしものがすべてなりけり 例えずも詩とは幾度も読めるもの五度ほど読みて止みぬ本物 初夏の空時に自然は詩と化せり
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司馬の「空海の風景」を読んでいたときに、面白い文章があった。弘法大師がある仏説を真理だと、証明するという件りがあって、司馬は、それを弘法大師独特の方法だと書いていたのだが、その方法とは、自分が書いた詩を引きあいに出し、こうした優れた詩を詠めるのは、拠って来たるその仏説が真である証拠だという証明の仕... 続きをみる
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音楽について、語ったり語られたりする際、わたしは注意することがある。音楽について言われたその言葉が、ちゃんとその人自身の詩となっているかどうかということである。 ごく若い頃だが、名前はとうに忘れてしまったが、あるクラシック音楽の評家と称する人の文章を読んだことがある。そこには、ある有名な音楽家の曲... 続きをみる
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文章を書いて、賞を取ったりお金を貰ったりということは、あまり頓着せずに、ものを書いているが、こうしたわたしでも、文章を書いて些少のお金になったことがある。 わたしの兄の勤め先でのこと。社長の出した自叙伝を読み、社員がそれぞれ感想文を提出するということになった。 確か、原稿用紙2,3枚の分量だったと... 続きをみる
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人生をむなしと言はば如何せん人には人の夢ぞありける 詩では食えぬ事知りけれど詩を書きぬ書かずに居れぬ人のあはれを 雄大な青空なりき積乱雲
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カトリックに改心したヴェルレーヌの宗教的な秘儀というべきものを伝える名詩編です。訳者の河上徹太郎は小林秀雄の生涯を通した友人でした。河上はこの書を読み、カトリックに入信する決断をしたと言っています。詩中、ヴェルレーヌは、はげしく神を探し求めます。けれども、その彼の道は、神こそが、それを切り開いてき... 続きをみる
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詩は生をつらぬく軸である 悲しみはかたちをもとめる声である 夏は去る 詩は真実の夢を紡ぐ器となりえるのだろうか
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書かれなかったことで 永遠に安らっている 隙間 サント・ヴィクトワール山は あんなにじっくり見つめられて逃げ出したくはなかったろうか 空さえも 動かぬ色を 剥き出しにされ 四角い額の中に収められてしまった 事物はみるみる表皮をはがされ 自然は その驚くべき心を われわれに通わせる そのとき 唐突に... 続きをみる
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生きのいい言葉はないか プロ野球投手の弓のように撓る身体からうなりをあげて 捕手のミットにズンと受け取められる 硬式ボールのような 手が赤く腫れ上がるくらいの手応えのある 確かな言葉を それは単なる 記号でも 観念でも プロテストでもなく 一人立ちした 言葉そのもの 象徴 いやそのような言葉ではな... 続きをみる
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雨上がり 濁流は流れる たくましい遡上を続ける魚群を 孕みながら 鮮明な絵に描かれていたのは 風 知る人もない町の月明かり ああ 運命はわたしに諦念を贈ってくるのだろうか 優雅にも崩落していく女たちを 目の当たりにして
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近代の小説家、井伏鱒二の唯一の詩集です。小説が書けなくなったときの厄除けに書いた詩群で、それで、「厄除け詩集」とつけたと言っていますが、その内容から見ても、井伏が詩人としても抜群の素質の持ち主であったことを窺わせます。漢詩を現代語訳した詩「この盃を承けてくれ、どうぞなみなみ注がせておくれ、花に嵐の... 続きをみる
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小高い岩山の細い山道を辿り 頂きに着くと わたしは宇宙に閉じ込められているのを発見した 樫の木の枝を握りながら 空がひたすら青くひたすら高いのがもどかしかった ああ 風が吹いているのだよ ケイ 茶褐色に削り取られた斜面は わたしの怯懦に適切なくぼみを与えてくれた どこにもいく場所がないから わたし... 続きをみる
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ヨーロッパ、特にフランスの近代詩を日本に紹介することに尽力した上田敏の名高い訳詩集です。藤村の新体詩抄等に飽き足らず、「一世の文芸を指導せん。」との意気盛んな抱負の元に書かれました。もはや、日本文学の仲間入りをしたと言っていいでしょう。気品のある名調子で訳された詩の数々は、多くの日本人に愛唱されま... 続きをみる
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イギリスロマン派の神秘詩人ブレイクの詩集です。ブレイクには次の言葉があります。「生きとし生ける者はみな神聖である」心の無垢なやわらかさというものをこれほど見事に詩にのせることのできた詩人は他にいません。わたしたちには何の準備も要りません。ブレイクの語る言葉に素直に聞き入っていれば、そのまま自分のも... 続きをみる
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ちりぢりの髪と 明るい少年の目をして あなたは詩を論じていました 光る言葉が見つかると あなたは貴重な昆虫をつかまえた子供のように うれしそうでした バイク事故に傷ついた 受難を思わせる あなたのでこぼこの額は けれどもどこか 人を安堵させる未完成の真実を 持っていました 松井さん クリスチャンだ... 続きをみる
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二十歳という若さで、世界の頂点に立つ詩を書きあげ、その自ら書いた詩をなげうって、アデンの砂漠へ旅立ち、37歳で死んだフランスの詩人ランボーの作品です。ランボオは誰のためにも詩を書きませんでした。そのために、書かれた詩は非常に難解ですが、生命そのもののようなギラギラする鮮烈なイマージュは、めまいのす... 続きをみる
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今 桜の盛りです あなたに読んでもらいたい 幾つかの詩がありました けれども もう それは叶わなくなりました あなたの御霊に幸いがありますように では お休みなさい 大岡さん