著者は、アイヌ民族出身の政治家でもあった、アイヌの昔話の収集家でした。本書はアイヌの人々によって口承されてきた昔話を著者が日本語に訳したものです。この昔話の中には、殺されたことで、「もう、悪事を重ねなくても良くなった」と自分を殺害した者に礼を言う悪神の話や我が子を焼いて「おいしい、おいしい」と言っ... 続きをみる
昔話のブログ記事
昔話(ムラゴンブログ全体)-
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昔話の大家でもある河合隼雄が、長年にわたる研究の成果として世に出した書物です。そのためか本書は、分かり易いと定評のある、河合隼雄の本の中では、かなり難解で理解が困難な本になっています。この本で紹介されている「手なし娘」の話などは、柳田の「日本の昔話」には見えませんが、日本人の心を考える上で欠かせな... 続きをみる
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ここで取り上げられている昔話は西洋のものです。ユング派の心理療法家の著者が、昔話に秘められている意義を明快に引き出してくれます。著者は別の著作で「わたしが人の心を癒やし、救うことさえ出来たりするのは、多くの物語を知っているからである。」と言っています。物語に隠されている力は、われわれが普通に考える... 続きをみる
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民俗学の泰斗、柳田国男による日本の昔話です。薄い本ですが、実に様々な話が採録されています。日本の山姥のすさまじさを思わせる「牛方と山姥」、日本の知識人が揶揄されているかのような「山父のさとり」、心が満たされない日本の妻の代表のような「飯食わぬ女房」、女性の視点から新しい発見をし、貧しい男が長者にな... 続きをみる
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筆者は多くの著作を持つ著名な精神科医です。「診療室にきた赤ずきん」とは、一見風変わりなタイトルですが、実際の診療にあたって、様々な昔話がいかに人々を癒し、元気づけるかを豊富な事例をもとに、平易な文章で解き明かしてくれます。あなたは、昔話の赤ずきんであったかも知れないし、これからそのおばあさんの役を... 続きをみる