「昔話と日本人の心」河合隼雄 岩波現代文庫
昔話の大家でもある河合隼雄が、長年にわたる研究の成果として世に出した書物です。そのためか本書は、分かり易いと定評のある、河合隼雄の本の中では、かなり難解で理解が困難な本になっています。この本で紹介されている「手なし娘」の話などは、柳田の「日本の昔話」には見えませんが、日本人の心を考える上で欠かせない話柄と言っていいでしょう。まさしく、親から縁「手」を切られた娘の話ですが、現代を生きるわたしたちにも重要な提言を投げかけている物語と言っていいでしょう。ちなみに「手なし娘」は、最後はハッピーエンドで終わる物語です。
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