言語学者の間で、話し言葉と書き言葉との違いや優劣について、問題になることが多いが、わたしは、日本人的な感覚で、「読み言葉」なる言葉というものも提唱してみたいような気がする。 日本に初めて、漢字が渡ってきたとき、当時の日本人は、あの複雑な象形文字の漢字の羅列を見せられ、これが、ことばを記した文字とい... 続きをみる
日本文化のブログ記事
日本文化(ムラゴンブログ全体)-
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この書は、現在、世界中の美術家の間で読まれている書物です。書中「日本人は障子に遮られて、生気を失った、死んだような日の光を愛した」という言葉は、撰者には、自分の日本人としての心の小暗い深所を、まるで懐中電灯ででも照らされたかのように、あっと驚いたものでした。日本文化を語るときには、欠かせない書物の... 続きをみる
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青山は語り難い人です。何もしなかった天才といわれ、古美術の当代きっての目利きで、本の装丁もしていましたが、では何者かといわれると説明のしようがない人です。そこにいるというだけで本人や周りの人が確かな意味を持つという不思議な人でした。彼には数冊の文章がありますが、どれも彼の活眼が光る破格のものです。... 続きをみる
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一時代前に、一世を風靡した小さな名言集です。撰者のかんがえとしては、こうした簡便な本から、引用された文章を読んで、当の本を読んだ気になるのは、どうかとは思いますが。この本から、さらに孫引きされた言葉が、一人歩きしている感がありますので、一言しておきたいと思います。この本には、寺山の意訳がかなりあり... 続きをみる
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ドイツの哲学者ヘリゲルが日本に来日し、折角だから日本文化を学ぼうと弓術を習うことにします。そこで、論理思考によって武装した西洋の知性と心技体を体得した日本の弓術の師匠との激しいぶつかり合いが生じます。お互いに一歩も譲らないまま弓道の練習は佳境を迎えます。どうしても納得できないヘリゲルに、師は、的に... 続きをみる
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原文は非常に美しい英文で書かれているそうです。新渡戸稲造の「武士道」といい、内村鑑三の「代表的日本人」といい、この時期、日本人による英文の名著が多く出ました。明治人の心意気の高さを感じさせるものがあります。「茶の本」は日本の茶の湯を世界に紹介した高名な本です。狭い茶室の中で、苦い茶を喫し、宇宙を感... 続きをみる