エッセイ 日本のメーカーへの検査体制について
思うのだが、日本の各分野のメーカーに対する検査体制は、厳し過ぎる。
現在は、クスリのことで大手の製薬会社も含めて、二進も三進も行かない状況に陥ってしまっているが、元はと言えば、ある中堅の製薬会社が社会問題化した不正に由来する。
この中堅の製薬会社の製品作りについての杜撰さは、確かに酷かったし、強い非難に値するものであることは、同意したい。
だが、そのとばっちりを喰らう形となった、他の製薬会社は、ある程度の検査体制の不備はあったとはいえ、その製品によって、実質的な被害者を出した訳ではない。
にも関わらず、全製薬会社引っくるめての連帯責任状態である。ここだけ、横断的である必要があるのだろうか。
連帯責任は、日本の昔からの十八番だが、果たして、それが、それぞれ独立しているに相違ない、各製薬会社に適用すれば、それで良いのであろうか。
確かに、日本で流通するクスリは、安心で安全であって欲しいが、検査体制が厳し過ぎるために、その流通が妨げられるようでは、本末転倒ではなかろうか。一体誰のための、クスリであろうか。もちろん、患者のために他ならないではないか。
それも、このことは、クスリに限ったことではないのである。
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