エッセイ 持ち上げられるということ <責任>
自慢になってしまってはいけないが、わたしは、いつの間にか、人から持ち上げられてしまうことが多い。
学生時代は、いつも本ばかり読んでいる学生だったが、確か、二年生の夏休みが終わって、二学期が始まろうとするときに、いきなり、その学科の級長に選ばれてしまったことがある。級長とは言っても、名前だけの何もすることがない名目だけの級長だが、取り敢えず、卒業するまで、級長だった。
社会人となり、文芸同人誌に入ったとき、そこは、何を書いても良い文芸同人誌だったので、一人で俳句や短歌やらも投稿していたら、いつの間にか、俳句の宗匠の立場になってしまって、その文芸同人とは別の、俳句同人会が立ち上がってしまったりした。
就職先では、先生という立場になることがほとんどだった。
わたし自身は、人の上に立とうというような野心は、まるでなく、むしろ人の上に立つ責任の方を重く感じてしまって、煩わしいので、ある詩の会の代表をやって欲しいと言われたときも、固持してやらなかった。
贅沢と言えば、贅沢な話かも知れないが、わたしは、いつも一兵卒で居たいという気持ちが強く、人の上に立つという責任は負いたくない。一人で、自分勝手なことをやっている方が、性に合っていると思っている。
と言うような訳ですので、どうぞ、悪しからず。
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