新型コロナウイルスの猛威は、これからも２、３年は見なければならないという見方が一般的だが、果たして、そうだろうかと思っている。

一つには、世界が、スペイン風邪のときよりも、往来がよほど繁くなっていること、よく言われるように世界が狭く小さくなっているということ。

それに、ウイルスの伝播の速度が、昔よりも桁違いであることは、コロナウイルスの威力を示す一つの指標だが、この新型コロナウイルスというものの性質は、浅く広くに伝播することにあり、深く広くに、行き渡るものではないのではないか、ということである。世界中に、行き渡ったところで、このウイルスは役割を終えるのではなかろうか。世界的に見ても、現今、徐々に感染者数が減少しつつある。

希望的観測には間違いないし、コロナ禍の脅威は、依然としてある。けれども、この新型コロナウイルスが、あのペストやコレラ並の感染症とはまるで違っているのはご存知の通りである。

また、ワクチンの開発速度も、昔とは桁違いの早さである。こうした観測が、単なる希望的観測ではないことを願うばかりではあるが。