現代詩 アメリカの男2
ボブ・ディランはブロー・イン・ザ・ウィンドの昔から
何も変わらない
古びていながら新味のある歌を
飽くことなく作り歌い続ける
日本の俳句芸術より狭いかも知れない
フォークと少しばかり手足を伸ばしたロックとの
ごくごく狭い境地で
この男は自在に天地を駆ける
この限局されたエリアはいかにも狭く不確かである
この場所で世界に名を成した者は
今のところこの男しかいない
彼の後を継ぐ者はあるのだろうか
フォークというアメリカ生粋の伝統
ただそれはおそらく俳句芸術よりも危うく
定かならぬものであろう
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