現代詩 摩周湖
カミと静かな対話を望むのなら
君は摩周湖へ行き給え
騙されたと思って行き給え
切り立った白い山は君の振り切れぬ思いを断ってくれるだろう
静かな深い青い水は君の波立つ思いを鎮めてくれるだろう
小さな碧い老いたカムイッシュは君の立つべき地を教えてくれるだろう
アイヌの酋長はここに眠っている
ここに彼らのたましいは集っているのだ
カムイはカミであった
わたしはそれを信じようと思う
第一展望台に立ち
湖面から吹き上げてくる風に吹かれながら
わたしは努めて思い出そうとする
ぼくらの祖先のことを
カムイヌプリを摩周岳と命名した
ぼくらの祖先のことを
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。