「空飛ぶ円盤」ユング ちくま学芸文庫
ユングはごく若い頃から、超常現象といわれているものとは親しいものだったと、自伝の中で語っています。この書はユングの最晩年に書かれました。いわゆる「UFO」を深層心理学の立場から、しごく真面目に、しかも、学究的に考察した他に類例を見ない書物です。緒言には、占星学から論究された21世紀における世界観をこの書のテーマとして提示します。それをどう取るかは、もちろん読む者の自由ですが、これほど説得力がある、学問的な無私に貫かれ、また、無償に与えられた予言者の言葉に近い書物を、撰者は管見ですが、聞いたことがありません。ただ、その読み方については、充分に熟慮すべき書物でしょう。
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