「真夏の夜の夢」シェイクスピア 新潮文庫
シェイクスピアの作品にはおよそ必ずと言っていいほど原作となる種本があるのですが、この劇には筋となる種本がないそうです。まさしく真夏の夜に見る夢のような筋書きのない劇が進行します。劇が終わった後には、じつにあざやかな夢から覚めたような気持ちにさせられます。シェイクスピアは詩人としてその経歴をスタートさせたと言われていますが、この劇はそのシェイクスピアの無垢な詩的才能が全面に溢れ出た雅やかな喜劇です。作中結婚式の場面をメンデルゾーンが「結婚行進曲」として作曲していることはよく知られています。
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