現代詩 若い友の訃
山縣よ
お前は気ままに生きて
勝手に逝った
建設現場で得た金は酒と女に
費やされた
アトピーを抱えた体も意にも介さず
お前は不摂生を続けた
それがお前の魅力でもあり欠点でもあったが
最期を見とる人はいなかったが
通夜には多くの弔問客が訪れたという
俺はお前が放った愚かな一言のために
お前の葬儀に行くことを拒んだ
春だというのに雪が舞った
ああ
おろかなのはどちらだったろうか
お前の死に顔は安らかだったという
帰らぬ入院となった二週間を
お前はどんな思いで過ごしていたのか
いま
それがしきりに気に掛かる
お前の霊魂に
さいわいがあるように
それじゃ
さようなら
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