「日本的霊性」鈴木大拙
著者の鈴木大拙は、世界に仏教を広めることに尽力しました。鈴木大拙は禅仏教ですが、現在、世界で特に欧米圏の人々が仏教をいうときには、ほとんどこの鈴木大拙によって紹介された仏教が基底になっています。その著者の思想がもっともよく現れたのがこの書物です。著者は禅を修したのですが、浄土教的な見方にも並々ならぬ見識を備えていました。特に、この書の中の、法然と親鸞を一人格として見る見方は、著者の直観の卓越さをよく示しています。ただ、指導者的な身振りが付き纏う人で、「男子たる者は」という言い方には少しばかり違和感を感じますが。
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