Toshiのエッセイと詩とおすすめ本と絵などのブログ by車戸都志春

文芸を中心に、エッセイやおすすめ本の紹介文、人物画、写真、現代詩、俳句、短歌などを載せたブログ。by:車戸都志正

エッセイ アイデア 味噌のこと <一杯分の味噌の塊>

味噌は、しごく扱いにくい食品だと思う。およそ、健康食品の中で、こんなに優秀で、長持ちのする食品は、他にないのではないかと思うが、あの粘着性が、玉にきずだと思うのである。


わたしは名古屋育ちだから、味噌は、きまって赤みそである。東京にいた頃は、信州みその白みそだったが、どうも口に合わず、また、あまりおいしくないと感じていた。


というのも、みそ汁を飲むとホッとするというような感覚が、飲んだことがある人なら、誰でもあると思うのだが、そのほっとする仕方が、白みそと赤みそでは、まるで違うのである。これは、じつは、成分の違いが大きく、赤みそは血圧を下げる効果を持つ成分が、とても多い味噌なので、しかも塩分濃度が低いのである。


信州みそを食べたとき、なぜ、こうもしょっぱいのか、不思議に思った。赤みそは見掛けは塩分が高そうだが、じつは、少しもしょっぱくはなく、むしろあっさりしているくらいなのである。


それで、では、お前はよく赤みそを食べているかと訊かれると、ほどほどくらいにしか食べていない。本当は、毎日でも赤だしを飲みたいくらいなのだが、わたしは、先に書いた粘着性のために、食べる頻度が、低くなってしまっている、もったいない食品なのである。


というのも、おいしいみそ汁を作ろうとすると、冷蔵庫から、みその容器を取り出し、スプーンなどで掬って鍋に入れるのだが、その粘着性のために、とてもいつも同じ量の味噌をすくうことが出来ない。一人暮らしなので一人分だが、これがなかなかの手間で、大概、いつも多いか少ない。17グラムから20グラムがてきとうといわれているが、計量しようとしても、秤をよごしてしまうし、手慣れて居る人は、目分量で大丈夫かも知れないが、わたしにはできない。また、味噌汁だけでは物足りないし、色々な具材を入れたくなるが、これはこれでかなりの手間である。


そうして、また、このよごれやすいと言うことも、大きな難点なのである。インスタントのみそ汁も、味噌が粘り気のある液状のものは、その袋をゴミ箱に捨てても、後で処理するとき、残った味噌が少し付いていたりして、とても嫌なものなのである。一人暮らしの人には、分かってもらえると思うのだが。


だから、わたしは買うときは、少々高くても、フリーズドライのみそ汁を選ぶ。だが、値段がかなり違うのが、難点中の難点である。


前置きが長くなった。それで、アイデアなのだが、先述した分量の「味噌だま」のようなものを作っては如何だろうか。お湯に良く溶けるような、また、味の邪魔をしない素材を使って。丁度、良い分量の味噌のたまを作れないものだろうか。これなら、袋から適量個を、取り出せば良いだけなので楽である。少家族化した昨今、とても、需要が見込まれる商品になると思うのだが。


少し、かんがえたのだが、それを包むときに、とろろ昆布などを使ってはどうであろうか。また、オブラートに使うような、デンプン質やゼラチンなどのものも良いかも知れない。


それとも、これはすこし発想を変えて、一個一個、プラスチックなどの容器に入れ、蓋を開ければ、良いようにしておく。それで、その味噌に、予め少量のゼラチンなどのようなものを加えておいて、力を加えれば、すっぽりと取り出せるようにしておくというのは、どうであろうか。


それならと、そうした商品を出してもらえる、味噌を扱っているメーカーはないであろうか。勘考してもらえると、ありがたいのだが。