エッセイ 呼吸する素材 <弁当箱、ウール、皮など>
杉や檜で、作られた弁当箱のごはんは、冷めてもうまい。というか、却って冷ました方が、おいしい。米櫃は、その応用問題を解いたもので、これは、それら使われている素材が呼吸しているせいで、ごはんをちょうど良い湿気で、保つからである。
服も同じで、特に冬など、ウールなどでできた服は、皮膚をちょうど良い温度と湿度で、包んでくれる。アルパカとなると、高級だが効果は著しい。靴底も天然の皮を使うと、覿面の消臭効果が、得られる。
この素材が、呼吸するという現象を、何とか、人工的に再現できないかと、工夫に余念がないのが、現代のテクノロジーだが、これは大変な難問らしく、未だに天然素材には敵わないというのが、偽りのない現状だそうである。
人工ものの素材と、天然の素材とを、臨機応変に使用すべきところに使用すること、われわれ消費者が、まず、心得るべき大前提であろう。
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