エッセイ 「LP300選」吉田秀和のこと
不思議な本である。
西洋音楽史とLP盤のクラシック名演奏集が一体になったような本であるが、およそ、この本の半分を割いている、バッハ以前のクラシックにのLP盤は、この本が新潮社から発刊されている頃に、すでに、ほとんど廃盤になっている。
わたしは、何を隠そう、この本で、クラシック音楽を聴く、手ほどきを受けた。他にも、様々なクラシック音楽評論家なる人がいたのだが、わたしには、この吉田さんだけで、十分という思いで、他の「世界の指揮者」や「世界のピアニスト」などの本を、何度も飽きるくらい読み返したものである。
そこから、何を得たか。そんな風な問いも、滑稽に思えるほど、影響を受けに受けた。わたしは、小林秀雄や吉田秀和や大岡信といい、どうも、評論家の人の文章に惹かれるきらいがある。
それで、ということはないのだが、ここには掲載していないが、他に小説や長文の批評文や、また、このブログに載っけているさまざまな文章を書いている。
書いているのが、面白くてしょうがないので、書いている。他に、どうという思いは、ほとんどないのである。
面白くなくなったら、ふつっと辞めるかも知れないが、今のところ、そんな気配も自分自身感じないので、どうぞ、お付き合いして頂ける方は、宜しく、お願い致します。
話が、逸れた。上掲の本は、クラシック音楽好きの人には、持って来いの好著である。
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