エッセイ きれぎれ草 78 <センチメンタリズム>
センチメンタリズム
人間よりも犬猫を大事にしたがる。
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また、純粋さが好きな人は、得てして、自分が純粋であることを言い立てるか、人にそう言って貰いたいか、もしくは、「人が、死にそうか、死んでいるというのに詩を書くようなことは、私には出来ない」というようなセンチメンタルな言葉を、好むものである。
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理屈っぽい人も、センチメンタルに陥りやすい傾向にある。感覚や感情が自立性に欠け、他人のそれに流され易いからである。
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センチメンタルな人の、一番ハッキリとした特徴は、心の未熟さにある。また、そういう人は、他人に対して、寛容な心持ちに欠ける。
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従って、他人に対しても自分に対しても、残酷な仕打ちを平気でやってのけるものである。
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極端な繊細さは、極端な鈍感さを、裏面に隠し持っているからである。
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