エッセイ きれぎれ草 51 <政治と文学>
甘い言葉には用心
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文学者が持っているのは、言葉である。政治家が持っているのも、ことばである。
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文学者は、ことばのみで完結するが、政治家は、言葉だけで、という訳にはいかない。どうしても、人間としての器量や実力が、問われる世界にいる。与党であるなら、尚更のことである。
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文学であってさえも、甘い言葉の羅列では、人々が離れていくだけであるが、言葉だけ、巧みであってもしょうがないのが、政治の宿命である。
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われわれは、人間を見抜く目を持っていなければ、どれだけ、政治的関心が高くとも、選挙権を持っていようと、宝の持ち腐れとなろう。
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そして、その当の人間を見抜く力であるが、これは持っている人の方が、圧倒的に少ない、民主主義国家には、都合が良いかどうか分からぬ、地獄を見るような目であることは、確かようである。
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