「荘子」森三樹三郎 中公文庫
老子と荘子の思想を一括して、老荘思想といい、道家ともいいます。荘子は、老子の言をさらに推し広げて、中国では珍しい宗教的な色彩を帯びた思想に到達します。特に内篇にそれが顕著です。老子に見られた社会への熱い眼差しは影を潜め、社会とほとんど関わりを持たない全くの宗教的な境地に至ろうとします。仙人の思想などはその最たるものでしょう。ですが、外篇、雑篇と巻が進むに連れて、今度は逆に儒教思想への接近が見られようになります。中国思想の一筋縄ではいかない所です。
老子と荘子の思想を一括して、老荘思想といい、道家ともいいます。荘子は、老子の言をさらに推し広げて、中国では珍しい宗教的な色彩を帯びた思想に到達します。特に内篇にそれが顕著です。老子に見られた社会への熱い眼差しは影を潜め、社会とほとんど関わりを持たない全くの宗教的な境地に至ろうとします。仙人の思想などはその最たるものでしょう。ですが、外篇、雑篇と巻が進むに連れて、今度は逆に儒教思想への接近が見られようになります。中国思想の一筋縄ではいかない所です。
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