「タオのプーさん」ベンジャミン・ホフ
「タオ」とは、中国語で「道」ということです。人気者だが、ぐうたらなクマのプーさんこそ、本当の道を歩いているたぐいまれな存在だという意味です。著者のベンジャミン・ホフは、アメリカ人ですが、彼のように中国や日本などの東洋の思想に深い関心を抱く外国人が、最近、急速に増えています。キリスト教の弱体化がその背後の理由となっていますが、また、その本家の中国や日本でも、自分たちが以前持っていた思想は、決して捨てたものではない、見直そうではないかという傾向が高まってきています。逆輸入されたかたちになりますが、アメリカ人によって語られる中国の「道」は、かえって新鮮なものがあります。ユーモラスでかわいらしいプーさんに目をつけたところが光っています。
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