Toshiのエッセイと詩とおすすめ本と絵などのブログ by車戸都志春

文芸を中心に、エッセイやおすすめ本の紹介文、人物画、写真、現代詩、俳句、短歌などを載せたブログ。by:車戸都志正

閑話休題 フリーズ・ドライ食品 <なめこ・もずく>

わたしは、食に関しては、わたしの生まれた年代もあり、好き嫌いというものがほとんどない。


モンテーニュのエセーを読んでいたとき、モンテーニュが、食の危機に備えて、それこそ、バッタのような昆虫でも食べられるように、腐心したという文章があって、なるほど、そういう事態を想定するのも、必要なことだなと納得したことがある。


ただ、わたし自身は、いわゆるゲテモノ食いは御免で、頭で納得したことと、実生活とは、やはり違うということを、思い知った次第である。


ところで、表題に掲げた、なめこともずくだが、なめこの方は、昔、袋詰めのゼラチンがかったなめこが売っていて、お袋がそれを好きで、味噌汁にそのまま入れて、一人楽しんで食べていた。


だが、これはお袋が好物なだけで、家族の大半は嫌がっていた食べ方で、わたしもそれで、そのなめこ入りの味噌汁は、とても嫌いになったものだった。特に、ズルッとした食感が嫌でしょうがなかった。


家族の大半は、嫌がっていたのに、飽きずに、なめこ入り味噌汁を食卓に出し続けたお袋の神経は、今から思うと相当太々しかったが、そういうことをいちいち気に留める母ではなかった。


それで、今回、アマノフーズから出ている、フリーズ・ドライのなめこの味噌汁を、試しに買って食べたところ、これが、とてもおいしいのである。


お袋の好きだった、ゼラチンがかった萎びたなめことは、数段違う。これで、なめこ本来の味を楽しめると、嬉しくなって、浮き立っていたところ、これは、マルちゃんから、もう一つ、わたしの嫌いな食べ物、もずく入りのスープが、フリーズ・ドライ製法で売っていた。


この食品については、嫌いになった由来は、あるとき、食卓にもずく酢、という名前で良かったろうか、が、プラスチック容器に入ったままのを出され、それを開けて一口食べたときに、食感もさることながら、なんだこの酸っぱいだけのズルズルした食べ物はと感じ、それで、もう嫌になってしまった。


これは、全家族が、苦手だったので、再び食卓に上ることはなかったが。


ただ、わたしは、昔人間で、食卓に出されたものは、全部、綺麗に平らげないと、気の済まない性格で、店屋などで、他の人が沢山食べ残したりするのを見ると、義憤のようなものに駆られるところがあって、さすがに、注意などはしたことはないが、家族がそんなことをすれば、すぐ、注意したくなるのが、わたしの性格である。


だが、それは、さて置いて、もずくであるが、健康にもとても良いとされているので、気にはなっていた食品であることは確かで、そのマルちゃんのもずくスープを、試しに買い、食べてみたところ、じつに美味かったのである。


フリーズ・ドライ製法様々である。これで、わたしの嫌いだった二大食べ物を克服したことになる。いや、だが、こんなたわいのないことを自慢したところで、何にもなりはしないが。


※前の記事で、フリーズ・ドライのことを誤って、書きました。ただ、わたしのやり方で、そのとき、誤ったことは誤ったこととして、そのままにして置いても良かろうと思い、にほんブログ村にはそのままの記事を載せています。わたし自身の神経も、相当なものかも知れないですが。