徒然草は明るい ○ この明るさは、兼好の人柄に拠るというようなものではないようである また、仏者の悟り済ました心境というものでもない ○ 岩波文庫版では、「あやしうこそものぐるほしけれ」<序段>の現代語訳として、「妙に馬鹿馬鹿しい気持ちになるものだ」とある わたしは、ここに貴重... 続きをみる
徒然草のブログ記事
徒然草(ムラゴンブログ全体)-
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明恵上人は、鎌倉期の旧仏教華厳宗の名僧です。じつに不思議な伝説に富んだ人で、その無邪気極まりない人柄と相俟って、兼好も徒然草の中で、その逸話を取り上げていますし、明恵上人伝記は江戸時代にはベストセラーになっています。屋根裏の蛇が鳥を襲おうとしているのを神通力で分かってしまったり、客と話していて、一... 続きをみる
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人を顔で判断するのがはやりである。地下鉄の週刊誌の広告には、これでもかというくらい顔ばかり載せている。 わたしは週刊誌や雑誌などを読む習慣がない。せめて、文藝春秋くらいはと思うのだが、今の冷笑主義の論調に嫌気がさし、読む気がしないでいる。だが、地下鉄の週刊誌の広告だけは、よく見る。 週刊誌などの雑... 続きをみる
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宣長が「古事記伝」を執筆する際、研究余録として書かれた随筆集です。内容は国学を中心として、諸事万般に渡るもので、宣長の興味教養や思考の幅がじつに広く、また深いものであったことを窺わせます。書中、尚古主義とは正反対の思考や弁証法的な論法をきれいに叙した文章などが見えます。また、孔子という人物はけっし... 続きをみる
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福井の方の年始行事に、弓打ち講というものがあるそうで、的に矢を放ち、その年の吉凶を占うものだそうだが、これは的に矢が当たらないときの方が、吉で、却って的に矢が当たってしまっては、凶事が起こるとされているそうである。 批評ということと、重ね合わせてかんがえてみるのだが、あまりにも的確で、息を... 続きをみる
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表題は、イスラームのことわざである。この言葉には、大きな知恵が宿っていて、現代のような気忙しい世の中では、こんな言葉は間違いだという人もあるだろうが、人が生き延びていくためには、よくよく考えてみれば、明日という日をしっかりと信じていなければ本当には生きていけない。経済的で効率的な観念よりも人を重視... 続きをみる