饒舌な人を好まないように、饒舌な詩は好まない ○ 人が打ち立てた壁は壊すことができる だが 神が打ち立てた壁は壊し得ない ○ 詩は、神や死に通ずるものでなくては、意味を成さないもののようである ○ フロイト「夢判断」 緒言「天上の神々を動かし得ざりば、冥界を動かさん」... 続きをみる
フロイトのブログ記事
フロイト(ムラゴンブログ全体)-
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上掲の人は、横綱審議委員も務めたこともある、ドイツ文学の研究者で、今の人には、耳遠く感じられる人であるのは、間違いない。 もう、亡くなってから、何年経つであろうか、という人である。ただ、新潮文庫のフロイトの「夢判断」と「精神分析入門」の訳者は、今も、この人の筈だから、少し教養のある人には、それで通... 続きをみる
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神経症は、一言で云えば、自分で自分の首を絞めるような病気に他ならない。けれども、そこから、人が立ち上がって見せるとき、どれだけ創造的な営為が為されるかは、非常なものがある。 自分で自分の首を絞めるとは、他の生物ではまったく見られない現象で、まことに人間的で、不具合な心の作用と言えるのだが、この神経... 続きをみる
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ユングはフロイトとなにげない会話を交わしているとき、不意に、フロイトから「転移をどう思うか?」と聞かれ、ユングは「それは心理療法のアルファでありオメガです。」と応え、それに対しフロイトは「そうか、それなら、肝心なことは分かっているという訳だ。」と応じたという逸話が残っています。転移とは精神分析学の... 続きをみる
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法華経を持ち出すまでもなく、ウソには様々な効用がある。芸術の中でも、小説という大きなウソがある。ドストエフスキーの小説が、どれほどの迫真力とリアリティを持ったものであろうと、それらの小説群がまったくの絵空事であるのは明々白々のことである。 フロイトだったと記憶しているが、科学の弱点は、真理に対して... 続きをみる
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15才の少年が主人公です。猫と話せる中田さんも忘れがたい副主人公です。村上の文体には明るさがあります。これは、村上の確固とした人柄から直に来ているもののように感じられます。この「海辺のカフカ」では、フロイトやユングの深層心理学から得られた知見を十分に活用し、それを間然とすることのない物語に熟なして... 続きをみる
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難解といわれるユングの著作の中でも、ユング心理学の初心者にはもっとも近づきやすい著作です。ユングの学問の骨格がほぼここに出揃っています。一般にフロイトの学問は精神分析学と呼ばれ、ユングのそれは分析心理学と呼ばれます。「一体に、心理療法家は何をしてもいいが、夢を分析することだけはしていけない」という... 続きをみる
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美しく貴重な感情には、礼儀の衣が欠かせない。 〇 形式は、法則というよりも礼儀に近い。 〇 俳句の五七五形式、季語は礼儀そのものと言える。 〇 読書は、レコード針とレコード盤の関係に似ている。 早く読み過ぎても、遅く読み過ぎても何も分からない。... 続きをみる
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後に一家を成したフロイトの高弟アドラーの著作です。アドラーはあまり本を書いていませんが、優越感情や劣等感情など、今では常識になって使われている用語を発案した人物です。アドラーは名誉心や虚栄心などの過度の発達、いわば権力志向が、真の人間性をいかに損なっているかに注目します。人間知はいまだ、発達の途上... 続きをみる
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無意識心理学の祖フロイト自身による精神分析学の入門書です。フロイトは重度の神経症者でした。弟子のユングの夢を聞き、ユングは私を亡き者にしようとしていると思い込み、列車の中で倒れてしまうほどの症状でした。フロイトの学説は自身の神経症が治癒していく過程から生み出されていったものです。また、フロイトは稀... 続きをみる